ソフトバンクグループとソフトバンクは、2020年度中に東急不動産が、「(仮称)竹芝地区開発計画」で開発するオフィスビルに移転すると発表した。

本ビル外観のイメージ

新オフィスは、地上40階、地下2階のビルで、WeWorkがデザインする。このビルでは、テラスやフリースペース、その他共用部分などの屋内外に設置された多数のカメラやIoTセンサーから、温度や湿度、CO2(二酸化炭素)濃度などの環境情報のほか、ビル内や周辺の人流データ、混雑情報などが、ソフトバンクの「IoTプラットフォーム」に収集され、リアルタイムで解析される。

ソフトバンクと東急不動産は、このプラットフォームを活用して、トイレやフリースペース、飲食店の混雑情報などをウェブサイトやサイネージなどで訪問者に提供するほか、これらの情報を警備員の効果的な配置や設備点検の効率化などに役立てる。また、ビルのテナントには、これらの情報を取得できるAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)が提供される。

これによりトイレの空き状況を社内のポータルサイトに掲載したり、エントランス付近の混雑予測から社員に最適な通勤時間を提案したりすることができ、飲食店などは、ビル内外の混雑情報を割引サービスなどの集客施策の検討に活用できるようになるという。

ビル内やテラスの映像解析で不審者や異常な行動が検知された場合、屋内位置情報システムを活用して最も近くにいる警備員に状況を自動で通知し、迅速かつ効率的な警備を実現する。さらに、動画顔認証システムをセキュリティーシステムと連携させ、社員がICカードなどをゲートにかざすことなくスムーズに入館できるようになるという。

ソフトバンクグループとソフトバンクは、WeWorkがデザインする新たなオフィスで部署をまたいだオープンイノベーションの創出を目指すほか、全国にあるWeWorkの拠点を最大限に活用して、場所や空間、コミュニティーに縛られない、よりイノベーティブでクリエーティブな働き方に取り組んでいくという。