何かをしながら聴くこともできるラジオ。流れ出る音楽や言葉は映像とはひと味違う雰囲気がある。インターネットによる映像や文字コンテンツが隆盛するなか、世界規模でみると安定したユーザーを持ち、今後も増加するとの予測もある。クルマでのドライブにも親和性があるアイテムのひとつだ。
エフエム東京(TOKYO FM)とパイオニアは、TOKYO FMが提供する全国FM局のラジオ番組を無料で楽しめるラジオアプリ「WIZ RADIO」を活用し、ドライブ行動特性に合わせた音声広告を配信するサービス「ドライブ行動特化型デジタル音声広告」を開発したことを22日、発表した。
「WIZ RADIO」は、北は北海道(AIR-G'~FM北海道)、南は沖縄(FM沖縄)まで全国39局のFMラジオ局の番組をスマートフォンで聴けるアプリ。ニュースやバラエティや最新の音楽など局ごとに独自性を持つコンテンツをひとつのアプリでエリアフリー/無料で楽しめる。LIVEプログラムのほかポッドキャストによるオンデマンド、音楽にこだわるラジオ局の番組やDJおすすめプレイリストが視聴できるなどドライブのお供にも活躍するコンテンツを提供している。
両社は「WIZ RADIO」のログデータからドライブ行動を解析し、頻度や曜日、時間などの行動特性に合わせた音声広告を配信するサービスを開発したことを22日に発表。2019年2月より試験配信を行う予定だ。
1990年に世界初の「市販GPSカーナビゲーションシステム」を発売したパイオニアは、情報ネットワークサービス「スマートループ」を2006年に開始、蓄積情報とリアルタイムな情報を組み合わせたプローブ情報システムの解析から安全性や快適なドライブに必要な情報提供を行っている実績を持つ。今回、この技術を用いてドライブとの親和性も高い「WIZ RADIO」アプリのログデータを解析することでドライブ行動を取ったリスナーに向けての広告配信システムを開発。両社は、コネクテッド化や自動運転など自動車の環境が大きく変化を見せるなか、車内におけるエンタテインメントへのニーズはさらに高まると見ており、将来的にはパイオニアが地図データやプローブ情報をもとに解析/蓄積するデータを結びつけることで、より高度なデータドリブンマーケティングが可能になることを述べている。