宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日午前9時50分、宇宙ベンチャー企業の衛星など7基の小型衛星を搭載した小型ロケット「イプシロン」4号機を鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げた。

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    打ち上げ前のイプシロン4号機(鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所)(提供・JAXA)

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    イプシロンロケット(4号機)の形状(提供・JAXA)

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    通称「流れ星衛星」衛星「ALE-1」(提供・ALE/JAXA)

打ち上げられた小型衛星は、特殊な金属粒を放出して人工的に流れ星を発生させるというユニークな実験をする宇宙ベンチャー企業「ALE(エール)」の通称「流れ星衛星」・衛星ALE-1や、公募で選定された宇宙機器類の実証実験をするJAXAの「小型実証衛星1号機」のほか、慶應義塾大学、東北大学、東京工業大学、九州工業大学、日本大学がそれぞれ開発した衛星を含めた計7基。

イプシロンは日本が独自に開発した3段式の小型固体燃料ロケット。簡単な構造で信頼性が高く低コストな点を特長としている。1号機は2013年9月に、2号機は16年12月に、3号機は18年1月にそれぞれ打ち上げられている。2号機は1号機を改良し、2段目ロケットを大型化して全長は26メートルになったが、それでも日本の主力ロケットH2Aの半分ほどながら、総重量600キロ近い重量の衛星も搭載できるようになった。3号機は2号機と基本設計は同じだが、衛星を分離する装置などが改良された。

今回、宇宙開発への民間参入を促進する「宇宙活動法」が昨年11月に施行されて初めての打ち上げとなった。JAXAは、総重量500キロ前後から600キロ近い複数の小型衛星を安いコストで打ち上げるイプシロンと、大型衛星を打ち上げるH2Aや無人補給機「こうのとり」も搭載できるH2Bという小型、大型ロケットの用途を差別化しながら打ち上げ実績を積んで世界の宇宙ビジネス市場に本格的に参入する方針だ。

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