スピーシーズは1月16日、「第3回ロボデックス」に新開発の等身大モーションフィギュアプラットフォーム「高坂ここな」を出展した。業務用のエンターテインメントシステムで、表現力が豊かなダンスが可能。価格は、標準外装とシステムソフトウェア込みで2,000万円(税別)から。同日より受注を開始している。
高坂ここなの身長は約155cm。ボディは、頭部3軸、腕7軸×2(肩回転、肩開き、上腕回転、肘、手首×3)、足6軸×2(もも前後、もも回転、開き、膝、足首×2)、腰2軸(水平旋回、左右傾き)を備え、人間に近い複雑な動きが可能だ。
脚で立っているのではなく、腰の後ろ側で自重を支える仕組み。脚で自重を支える通常の2足歩行ロボットだと、転倒を避けるために動き方に制約が出てしまうが、この方式ならより自由な動きが可能。支持部分の可動部により、全身の水平旋回、左右傾き、前後傾きもできるようになっており、ダイナミックな表現を実現している。
宙吊りになっているため、ロボット自体が歩くことはできないものの、オプションの台座「フィギュアドライブ」を利用すれば、メカナムホイールによる前後左右への移動が可能。内蔵バッテリでワイヤレス化することで、ステージ上でパフォーマンスを行うような用途にも利用できるだろう。
同社が以前開発した小型モーションフィギュア「MF201」は、スリムなボディを実現するためモーターは内蔵せず、台座側に格納したモーターからワイヤーで駆動する方式を採用していた。大型化した高坂ここなではモーターも内蔵したが、手首と足首という細い部分については、同様にワイヤーで動かしているという。
ロボットのモーションは、3DCG制作ソフト「MikuMikuDance」で作成が可能。LinuxベースのMOFI-OS ver3.0を搭載しており、PCやスマホなどからHTTP経由で操作することができる。
外装の素材は樹脂、シリコンなど。標準仕様は高坂ここなだが、顧客の要望に合わせて外装や骨格をカスタマイズし、オリジナルのキャラクターにすることも可能だ。会話機能に必要なアプリケーションやコンテンツの開発にも応じる。提供方法は販売のほか、レンタルも行っていくとのこと。