インフルエンザの患者が急増し、今シーズンの流行が全国的に本格化してきた。全国約5千の定点医療機関から昨年12月24~30日の1週間に報告されたインフルエンザの患者数は1医療機関当たり11.17人となり、その前の週の同8.05人より増加して「注意報」のレベルとされる10人を上回った。都道府県別では北海道が、年齢別では5~9歳がそれぞれ一番多かった。直近5週間に検出されたウイルスはA型の新型として2009年に大流行した「AH1pdm09型」が最多で次いでAH3亜型(香港型)、B型の順。厚生労働省などは年が明けた今月から来月にかけて患者数はさらに急増する可能性が高いとして注意を呼びかけている。
厚生労働省と国立感染症研究所が9日発表したデータによると、昨年12月24日からの1週間で推計約44万6千人の患者が医療機関を受診した。前週は約31万3千人で年末の1週間で10万人以上増えたことになる。今シーズンの推計患者数の累計は約106万人となった。
都道府県別の1医療機関当たり患者数は北海道(32.07人)、愛知県(30.45人)、岐阜県(20.33人)、熊本県(14.53人)、三重県(13.68人)の順で多く、次いで福岡県(13.59人)、長野県(12.78人)、東京都(11.53人)、高知県(11.23人)、神奈川県(11.21人)、大阪府(11.01人)、長崎県(10.47人)、埼玉県(10.02人)と続いた。
また年齢別では、0~4歳が約5.1万人、5~9歳が約8.3万人、10~14歳が約5.4万人、15~19歳が約2.6万人、20代が約4.4万人、30代が約5.0万人、40代が約5.7万人、50代が約3.6万人、60代が約2.2万人、70代以上が約2.1万人となっている。
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