村田製作所は12月17日、IoT機器やウェアラブル機器などの小型化・高機能化に貢献する小型のフェライトビーズ・ノイズフィルタ「BLMMEシリーズ」を商品化したことを発表した。
ノイズフィルタは、電子機器になくてはならない存在で、スマートフォンの場合、100個程度使われているという。今後、5Gの普及が本格化すれば、小型のIoT機器の市場拡大が見込まれ、そうした小型機器に適した小型のノイズフィルタに対するニーズが高まることが期待されている。
同シリーズは、そうしたニーズに対応するべく開発されたもので、微細加工技術の精度を向上させたほか、内部コイルを構成する積層部品の微細化を進めることで、0.3mm×0.15mm×0.225mmの製品サイズを実現。底面積は従来品と比べると約50%の小型化を実現したという。
また、一般的にフェライトビーズ・ノイズフィルタは小型化するほどインピーダンス特性や直流抵抗特性が不利になるという課題があったが、独自の微細加工技術を活用することで、従来品と同等のインピーダンス150Ω(100MHz)、直流抵抗0.70Ωという性能を実現したとする。
なお、同シリーズはすでに一部サンプル出荷を開始しているほか、2019年6月からの量産出荷を予定しているという。第一弾としてはインピーダンス150Ω品のみの展開となるが、市場のニーズなどを見極め、さまざまな製品展開を行なっていくとしている。