国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は、2018年の半導体製造装置市場の最終予測を発表。新品製造装置の同年販売額は、前年比9.7%増の620億9000万ドルとなり、過去最高を更新することがほぼ確実となった。
2017年より継続してきたメモリバブルに牽引される形で、メモリメーカーの設備投資が伸びたほか、中国での設備投資が活発化したことが背景にあり、地域別に見ると、最大市場となったのは前年に続いて韓国だが、前年比4.7%減の171億1000万ドルと若干のマイナス成長となった。2位は最も伸びた中国で、同18.9%増の128億2000万ドル。3位は同12.0%減の101億1000万ドルとなった台湾で、この3地域だけで400億ドル超と、全体の6割ほどを占める結果となった。
また、ウェハプロセス処理装置は、同10.2%増の502億ドル、工場設備やウェハ製造装置、マスク/レチクル製造などを含むその他前工程装置は同0.9%増の25億ドル、組み立て/パッケージング装置が同1.9%増の40億ドル、テスト装置が同15.6%増の54億ドルと、いずれもプラス成長が見込まれている。
なお、2019年は韓国、中国、台湾が3大市場であることに変わりはないものの、メモリ市場の軟化を受けて、メモリメーカーの投資が控えられることが予想されることから、トップの韓国市場が大きな減速となり、その結果として、全体も前年比で同4.0%減の595億8000万ドルとなるとSEMIでは予測している。ただし、マイナス成長に陥るといっても、市場規模的には、2018年に最高値が更新されるまでの最高値であった2017年の566億2000万ドルを超しており、一時的な踊場といった見方が強い模様だ。