東芝は12月12日、エッジデバイスでの稼働を想定し、社会インフラや工場などにおける設備に設置された多数のセンサーより連続的に収集されるデータの流れであるデータストリームから、リアルタイムに高精度な将来予測値を算出するAI「Online Prediction Method of Stream Data with Self-Adaptive Memory(OPOSSAM)」を開発したと発表した。
同技術により、社会インフラや工場などのシステムの稼動状態をリアルタイムで予測することで、設備保守のタイミングを正確に予測することが可能となり、故障予防、稼働率向上、保守管理コストの低減に貢献する効果が期待できるという。
同技術は、人間の記憶管理に着想を得て、直近の短期的な時系列変化の傾向に加え、過去の繰り返し傾向を学習する長期記憶を併せてバランスよく活用するもので、将来値を高精度に予測することができる。
長期に現れる傾向については、代表的なパターンを選定して管理するため、メモリ使用量を削減でき、エッジデバイスでの動作が可能となるという。
同社では、交通インフラなどの公開ベンチマークデータによる性能検証の結果、従来技術と比較し、13%の精度向上を確認している。