12月12日から14日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているエレクトロニクス製造サプライチェーン総合展示会「SEMICON Japan 2018」において、アドバンテストは、次世代アプリケーションニーズに対応することを目的としたテスターやソリューションのデモやパネル展示などを行なっている。
例えば、デザイン評価から前工程、後工程まで一気通貫で同じ計測思想で使用することが可能な少量多品種のアナログ、デジタル、ミクスド・デバイス向け計測システム「EVA100」をデモ展示しているが、同システムは、最近、筐体の外側のデザインは従来と同じながらも、内部のモジュール部分にガイドラインを設置するなど、ユーザーが自身でモジュールの交換などを行なえるようなメンテナンス性の向上が図られた。
また、ソフトウェアも、計測プロセスの設計はアイコンを並べて行なうのだが、その処理ごとの間の時間設定や、似たような工程、不要な工程をボタン1つでAI的な処理を行い、最適化を図ることができるようになったという。さらに、11月にはAC/DCコンバータやDC/DCコンバータ、モーターコントローラ、LEDドライバ、ゲートドライバ、高電圧スイッチなど、電子機器に幅広く使用されるパワーMOSFETデバイスのリーク電流やブレイクダウン電圧を高精度に測定できる「HVIモジュール」も追加された。
同モジュールは、2枚を縦列に接続することで、最大2000Vまで測定することが可能なほか、電圧または電流を出力した状態で測定モードをグリッジ無しで切り替えられる、ホット・スイッチング機能を実現し、テスト・プログラムの簡易化および測定時間の削減を実現したとする。
このほか、市場規模の大きいメモリ分野に向けても、次世代NAND用テスト・システム「T5851」の新モジュール「STM16G」やメモリ・バーンイン・テスタ「B6700シリーズ」の新機種の紹介などが行なわれている。
STM16GはUFS3.0やPICe Gen4対応のシステムレベルテストなどで用いられることが想定されているもの。従来のSTM8G比で約2倍となる16Gbpsの試験速度を実現しており、かつ最大768個のデバイスを同時に試験することが可能となっている。
一方のB6700シリーズの最新機種としては、バーンイン工程の高スループット化を可能とする「B6700D」、B6700Dとドライバピン数や電源電流が同じで、-40~+150℃までの温度に対応する「B6700L」、そして前工程でのバーンインテストを可能とする「B6700S」、エンジニアリングでの試験に対応する「B6700DES」などがこの数ヶ月の間にアナウンスされている。
中でもB6700Sは、前工程において、ダイのレベルで良/不良判定を実現できるものであり、これまでなかった工程となるわけだが、同社としては、ニーズが高いはず、との見方をしており、今後、積極的な導入を目指した取り組みを進めていきたいとしていた。