NTTと米ラスベガス市は、2018年9月から実施している実証実験の成果に基づき、先端技術を活用したスマートシティ推進について合意したと発表した。
NTTグループ(NTT、NTTデータ、ディメンション・データ、NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェア、NTTセキュリティ)は、2019年春より、ラスベガス市に対してスマートシティソリューションを商用提供する。
ラスベガス市は、2019年夏に予定されている市民向けサービス提供に向けて、試行利用サービスを開始。ラスベガス市、NTTは、ラスベガス市ダウンタウンエリアにある同市の新たなブリーフィングセンターの活用を通じて、スマートシティソリューションの機能拡張や他都市への展開について、さらに連携を進めるという。
今回の実証実験において、NTTグループは、ラスベガス市のイノベーション地区に、高解像ビデオカメラ、音響センサーおよびIoTデバイスを配備し、ラスベガス市職員の現場状況認識に役立つ情報を収集・分析。また、将来の経済的な機会を創出する交通管理等を実現するためのデータ基盤について、ラスベガス市と共同で検証を進めてきた。
NTTのスマートシティソリューションは、センサー近くにマイクロデータセンタを設置し、映像や音声データに加え、犯罪履歴、天候データ、SNS情報などのデータを統合。また、NTTグループが有する技術「corevo」を活用したAIや機械学習技術などの状況分析技術を活用して、異常と思われるパターンを検出し当局に警告を発出する。
NTTの澤田純社長は、「ラスベガス市におけるスマートシティ実証実験を通じて、先端技術を活用することによりConnected Societyを創造できる可能性を示すことができました。実証実験において培った技術や経験について、ネバダ州他都市に展開するとともに、スタジアム、工場等への新しい活用を推進します。」と述べている。