レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは11月28日、データセンターを構成するプラットフォーム「ThinkSystem」シリーズにおいて4GPU搭載可能なAI・HPC向けラック型サーバ「Lenovo ThinkSystem SR670」など4製品を発表した。
今回、Lenovo ThinkSystem SR670に加え、「ThinkAgile」シリーズに4つのプロセッサを搭載したNutanixアプライアンス「Lenovo ThinkAgile HX7820アプライアンス」「Lenovo ThinkAgile HX7821認定ノード」、HX7820をベースとしたSAP HANAワークロードに適する「Lenovo ThinkAgile HX Solution for SAP HANA」を発表。
新製品群は、企業競争力を強化するためのAI(人工知能)やIoTなどのデジタルトランスフォーメーション(DX)の検討が加速しているユーザー企業の動きに対応し、ThinkSystemおよびThinkAgile製品ポートフォリオの拡充により、先進ソリューションの基盤構築を支援するものとなる。
ThinkSystem SR670は、最新のGPUアクセラレーターを最大4基搭載でき、AI・ディープラーニングおよびHPC科学技術計算のワークロードに適し、総所有コスト(TCO)を低く抑えながら、AIと高性能コンピューティング(HPC)のワークロードに適するパフォーマンスを提供するサーバ。
最新のIntel Xeonプロセッサ・スケーラブル・ファミリーを搭載し、最大4基のNVIDIA Tesla V100などのGPUをサポートし、機械学習とディープラーニングの計算集約型ワークロードに適している。
高速ファブリック/ネットワーキングを利用するクラスタ環境で、HPCとAIのアプリケーションのクラスターリソースを管理するソフトウェア「Lenovo Intelligent Computing Orchestration(LiCO)」により、複数のユーザーと高いスケーラビリティを1つのクラスタ環境でサポートできるという。
さらに、レノボAIイノベーション・センターでは、同製品を含む同社のAIソリューションを自社PoC(概念実証)でテストでき、同社のデータサイエンティストとAIソリューション設計者がテストを支援する。
ThinkAgile HX7820アプライアンスおよびThinkAgileHX7821認定ノードは、同社のミッションクリティカル向け4ソケットサーバ「Lenovo ThinkSystem SR950」をプラットフォームにNutanixソフトウェア製品を組み合わせたハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)製品。
DXの実現に必要なビッグデータ分析プラットフォームとして、インメモリー・データーベース、ブロックチェーン、リアルタイム分析、高速取引といったミッションクリティカルなワークロードを動作させるために適したシステムとなっている。現行のNutanix製品に加え、両製品を追加したことでx86サーバ上で動作する企業向けワークロードをNutanixプラットフォーム上で稼働が可能だという。
ThinkAgile HX Solution for SAP HANAは、HX7820とHX7821をベースにSAPの認定(本番環境)を受けたアプライアンスおよび認定ノードで、Nutanix上にSAP HANAワークロードを展開できるという。
AHV Turboによる並列処理や、RDMAサポートによるストレージレイテンシーおよびCPUオーバーヘッドの軽減など最新のコンポーネントとテクノロジーによる機能・効果に加え、Nutanixプラットフォームの導入によりミッションクリティカルな顧客要求を満たすほか、従来型の構成に比べSAP運用環境のTCOを削減するとしている。
サービス面では、レノボプロフェッショナルサービスによるハードウェア導入、SAP HANAソフトウェアのオンサイト導入、ThinkAgileアドバンテージサービスによる一元窓口サポートなどを提供する。
参考構成価格は、いずれも税別でThinkSystem SR670が319万1000円、ThinkAgile HX7821認定ノード for SAP HANAが1397万9000円~、ThinkAgile HX7821認定ノードが893万5800円~。