ルネサス エレクトロニクスは11月27日、同社の32ビットCPUコア「RX」の第3世代「RXv3」を搭載したマイコンの第一弾として、産業用モータ、エアコン、洗濯機、パワーコンディショナ、ロボットなどのインバータ制御に向けた「RX66Tグループ」を発表した。

同グループは、前世代の「RX62T/RX63T」の後継品という位置づけで、RXv3コアの搭載により、演算性能が2.5倍向上したほか、動作周波数160MHz時のCoremarkベンチマークスコアは928となるとする。

また、最大120MHzの読み出し動作が可能な高速フラッシュメモリを最大1024KB搭載可能で、これによりCPUとの速度差を低減し、高性能かつ性能バラつきの少ない実行環境を実現することができるようになるという。

さらに端子数は64~144ピンで、複数のフラッシュメモリサイズと併せて合計80製品を用意。上位ピン数となる112ピンと144ピンパッケージ品では、最大4モータ分の3相相補PWMの出力が可能だという。

すでに100ピンパッケージ、プログラムフラッシュ256/512KB、SRAM64KB品は量産出荷を開始しており、参考価格は1万個一括購入時で3.25ドル/個(税別)となっている。同社では、今後、順次提供できる品種の拡大を行なっていくとしているほか、「24Vモータ制御評価キット」に対応したCPUカードの提供も行なっていくとしている。

  • RX66Tグループのパッケージ外観

    RXv3コアを搭載したモータ制御用32ビットマイコン「RX66Tグループ」のパッケージ外観イメージ