凸版印刷は11月27日、コンテンツマネジメントシステム(CMS)の開発を行うQurateと協業し、企業のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)マーケティングを最適化する管理・運用サービスを開発した。12月からトライアル版の提供を開始し、2019年2月に正式販売を予定している。

昨今では、あらゆるものがデジタルでつながり、継続的な成長や持続可能な社会を実現するデジタルトランスフォーメーションが注目され、デジタルマーケティング分野におけるビッグデータの活用にも期待が集まっており、企業は事業活動で得られるビッグデータを収集するだけでなく、そのデータをいかに解析し、次の事業活動に活かしていくかが、他社との差別化においても重要になっているという。

今回、凸版印刷が持つBtoBマーケティングにおけるノウハウと、Qurateが持つCMSの開発のノウハウを融合することにより、新サービスを開発。新サービスは、企業が運用する各種SNSでの情報発信や投稿内容を一元管理するとともに、投稿への反応を統合的に分析でき、効率的なデジタルマーケティングを実現するという。

具体的には、複数プロジェクトで発信情報の一元管理や複数SNSの同一画面分析、権利者による投稿管理などができ、これらの機能を利用することで、煩雑だった管理・分析業務の効率化や複合的なデータを使用したマーケティング支援を可能としている。

特徴として「各種SNSへの投稿を一括管理」「分析機能で各種SNSの状況をまとめて確認」「メディア管理機能で複数のコンテンツの一括管理が可能」の3点を挙げている。各種SNSへの投稿を一括管理することについては、予約投稿機能により、決まった日時にSNS投稿できるほか、投稿承認機能により権限をメンバーに付与することで、投稿者と承認者の一元管理を可能としている。

  • 各種SNへの投稿を一括管理

    各種SNSへの投稿を一括管理

分析機能で各種SNSの状況をまとめて確認することに関しては、傾向分析で特定の期間における最新状況や各投稿に対する反応を時系列でグラフ化し、視覚的に分かりやすく表示可能なため投稿をした各種SNSの状況をまとめて確認できるという。

  • 分析機能で各種SNSの状況をまとめて確認

    分析機能で各種SNSの状況をまとめて確認

メディア管理機能で複数のコンテンツの一括管理が可能な点については、画像管理機能で各種SNSに投稿する画像を一カ所に集約できるため、複数人の運用で分散しがちな画像データを一括管理・利用でき、作業効率が向上するとしている。

  • メディア管理機能で複数のコンテンツの一括管理が可能

    メディア管理機能で複数のコンテンツの一括管理が可能

想定価格は初期費用が10万円、月額利用料が5万円(価格は仕様により異なる)、両社では新サービスをメーカーや流通関連企業向けに拡販し、2020年度に関連受注を含め約10億円の売り上げを計画している。