デルは今年の1月に発表したIT投資動向調査(2017/11/27~2018/1/19)に続き、760社程度の国内中堅企業を対象に、「仮想化実態調査」を実施。その結果、サーバ仮想化を導入している企業の業績や働き方改革への着手、クラウド活用の進捗が、導入していない企業に比べ高いことが判明したことから、これら仮想化導入が進んでいない中堅企業に向け、新たにサーバ仮想化支援策を展開していくことを明らかにした。
1月のIT投資動向調査では、中堅企業のグローバル展開や働き方改革に対する意欲が高いことが判明。一方で、最近の人材不足を背景に、情報システム部門の人員が一人以下の企業(ひとり情シス)が予想以上に多いことがわかったという。そのため、ITによるデジタル化をしたくでもできないという状況が生まれており、この課題に対し同社は、情シス業務をサポートするメニューを充実させてきた。
また、今年の9月には働き方改革をサポートするためネオキャリア、エフアンドエムと協業し、人事・労務系クラウドサービスの提供を開始。10月には、SAPとの協業を強化し、グローバル展開を実施・検討する企業向けに、SAP ERPの検証済の基盤システムを新たに提供することを発表している。
今回、同社が実施した仮想化実態調査では、約3/4の企業が仮想化を導入しており、デルの中堅企業向けの仮想化ビジネスも約93%成長と、好調を維持している。一方で、ひとり情シス企業では、半数以上の55%が仮想化を活用しておらず、情シス部門が2名以上の10%と大きな差があることが判明したという。
ひとり情シス部門で仮想化導入が進まない要因としては、コスト、障害発生時への不安、信頼性での不安、人員不足などがあり、同社では今回、これらの課題に対するソリューションとして「Dell EMC - VMwareクイックウィンソリューション」を提供していく。
デル 上席執行役員 広域営業統括本部長 清水博氏は、「仮想化することで、BCP対策や変化に対する迅速な対応など、会社の強靭化に向けいろいろなことができる。仮想化に対しては食わず嫌いの面もあるので、中堅企業のみなさんにしっかり仮想化の効果をアピールししていきたい」と語った。
具体的なソリューションとしては、コスト面に対しては、導入コストを2年間に平準化でき、VMware vSphere+vSANを組み込んだ、障害対策を強化した2ノードサーバを提供。
信頼性の不安に対しては、Software-Defined Data Center(SDDC)向けのネットワーク仮想化プラットフォーム「NSX Data Center」による仮想ファイアウォールを利用できる「mini HCI」を提供。
また、仮想化に対する理解度アップやスキルアップ、効果アピールに向けては、ワークショップ、ケーススタディブートキャンプ、ドキュメントの提供、ハンズオンセミナーなどを実施していく。
そのほか、仮想化の導入、運用をサポートするメニューも提供していく。
これらのソリューションはグループ企業であるVMwareと連携し、提供する。
VMware 上級執行役員副社長の山中直氏は、「最近はSDDC(Software Defined Datacenter)によって、ストレージ、ネットワークを含め、全体を仮想化するフェーズになってきている。すでに『VMware Cloud on AWS』も発表したが、世の中はハイブリッドクラウドの時代になってきた。VMwareは、今後、エッジまで仮想化していこうとしている。最近は、ITがビジネスに直結するようになっており、ITによって、自社のスケールを超えるビジネスを展開できる。中堅にとっても、DX(デジタルトランスフォーメーション)は大きくささるキーワードになっている。今回の調査により、VMwareのソリューションが中堅企業のみなさんにしっかりお届けできていないことがわかった。今後は同じグループとして、連携を深めていきたい」と語った。
そして清水氏は今後強化策について、「調査結果をベースに、ニーズに沿ったソリューションを提供していきたい」と語った。