パナソニックは11月20日、同社の完全子会社であるベルギーZETES(ゼテス)の「ZETES CHRONOS(ゼテス クロノス)」のシステムを利用した「配送見える化ソリューション」を、メーカー、卸、小売等の荷主(荷物の出荷企業)や3PL(3rd Party Logistics)向けに、12月1日から提供すると発表した。価格はオープンプライス。

  • ソリューションのイメージ

ZETES CHRONOSは、配送現場のプロセスを可視化するシステムで、運行管理者のPCとドライバーのハンドヘルド端末を、クラウドサーバを通じて相互連携させることで、配送状況や配送作業をリアルタイムに可視化する。

同社はZETES CHRONOSのシステム、ハードウェア(頑丈ハンドヘルド端末「TOUGHBOOK(タフブック)」)、サービス・サポートを含めた新ソリューションで、メーカー、卸、小売等の荷主と、3PLや運送会社、ドライバーの業務効率化を実現する。

同ソリューションの管理機能には、ダッシュボード、配送ルートモニター、各種管理機能、配送状況確認、メッセージ、地図(位置情報)モニター、障害管理、車両モニターがある。

業務アプリケーションとしては、配送スケジュール表示、配送指示画面(利用車両表示)、アイテムリスト、配送変更情報入力、配送完了登録、回収品指示画面、回収品リスト、回収品個別照会、電子サイン機能、報告機能の各機能がある。

  • サプライチェーンにおけるモノの流れのイメージ

特徴として、リアルタイムのモニタリングによる配送プロセスの可視化・電子化の実現、初期投資を抑えて手軽に導入可能なクラウドサービスでの提供、システムからハードウェア、サービスまでワンストップでのソリューション提供の3点を挙げる。

  • エビデンス電子化のイメージ

配送プロセスの可視化・電子化に関しては、配送指示の電子化、配送プロセスの一元管理、誤配送・誤集荷の防止、エビデンスの電子化をそれぞれ実現するという。

配送指示の電子化では、ドライバーはハンドヘルドを介して配送業務指示を受信する。電子化により、業務効率化と作業ミスを軽減するとしている。

配送プロセスの一元管理については、ハンドヘルドを介して各種配送状況をリアルタイムに可視化するという。

荷主や管理部門は状況を即座に把握できるため、配送効率向上・問い合わせ対応の迅速化や品質向上が可能で、トラックの位置情報管理(動態管理)にとどまらず、トラック(ドライバー)と荷物を紐づけて一括で進捗管理できるという。

誤配送・誤集荷の防止に関しては、荷物の持ち出し時、配送先にて荷物単位でハンドヘルドに搭載のバーコードリーダーでデータを読み込み管理することにより、誤配送・誤集荷を防止する。

エビデンスの電子化については、受け取りサインの電子化などによりエビデンス管理を効率化すると共に、リスクを軽減するという。

なお、現在使用中の基幹システム・配車システム・地図ナビゲーションシステムなどとの連携も可能とのことだ。