楽天モバイルネットワークは16日、宮城県仙台市にある「楽天生命パーク宮城」において、第5世代移動通信方式(以下、5G)の導入によってもたらされる次世代のスマートスタジアム実現等に向けた実証実験を、11月15日に実施したことを発表した。
楽天モバイルネットワークでは、5Gネットワークを活用して、楽天の様々なサービスや技術を用いたスポーツ観戦体験を創出することを、将来的な5Gネットワークの用途のひとつに位置づけているという。
今回の実験では、ノキアおよびインテルと連携し、ノキアのAir Scale基地局および基地局設置・運用・最適化のノウハウ、インテルのモバイルトライアルプラットフォームを利用した5GのOTAによる環境下で実施された。楽天モバイルネットワークによれば、自動配送ロボットを用いた5Gの実証実験は国内初とのことだ。
同実験では、楽天技術研究所(RIT)が宇都宮大学と連携して開発した自動配送ロボットに搭載した5G端末と、ロボット上のカメラで撮影した4K映像を用いて、リアルタイムでスムーズな遠隔操作および高精細な映像による本人確認などの遠隔管理が行えることを確認した。将来的にスタジアム内で注文した商品の配送や、ラストワンマイルにおける配送ロボットの実用化等が期待される。
また、ドローンから撮影した映像を5Gネットワーク経由で伝送し、スタジアム内の人物特定等が実施できることも確認したという。スタジアムでのエンターテインメントや、特定の人物への物の配送およびサービス提供等にも活用できる。
さらに、360度カメラで撮影したスタジアム内の8K VR映像データを伝送し、臨場感あふれる観戦ができることを確認した。これにより、会場で観戦できない遠隔地からでも、リアルタイムで臨場感あふれる観戦が可能となるサービスを提供できるようになるということだ。