VAIOと台湾のBenQは11月1日、電子黒板事業で提携することを発表したが、これを受け、11月15日、両者の代表が具体的な戦略を発表するとともに、提供する商品を紹介した。

両者の提携は、BenQの「大型インタラクティブ・フラットパネル(IFP/電子黒板 以下IFP)」のプレミアムラインをVAIOブランド「VAIO Liberta(バイオリベルタ)」とし、ベンキュージャパンの国内法人販路にて販売するというもの。

販売するモデルは、VA6501K(65型)、VA7501K(75型)、VA8601K(86型)。4KUHDの高精細な画面でCAD図面などの精密資料も鮮明に表示可能だといい、10人まで同時に書き込めるマルチペンに対応する。

  • VA8601K(86型)

アプリでは、手書き文字認識機能があり、文字だけでなく、図形や計算式も認識し、電卓アプリでは、そのまま計算もできる。

  • 複雑な計算式も認識し、自動で計算してくれる

また、スクリーンミラーリングにより簡単にワイヤレスプレゼンテーションを行うことができ、最大16名の会議参加者が、画像、音楽、プレゼンテーションやフルHDビデオをストリーミングすることができる。

  • スクリーンミラーリング

そのほか、AccountManagement System (AMS) 機能が備わり、ベゼル前面のセンサーにIDカードをタップするだけで、個人用のシステム設定やフォルダに直接アクセスしてパーソナルファイルを取得したり、カスタマイズされたプレゼンテーション設定を呼び出すことができる。

  • ベゼル前面のセンサーにIDカードをタップするだけで、個人用のシステム設定やフォルダに直接アクセスできる

BenQ Asia Pacific President Jeffrey Liang氏は、「BtoBは、イノベーションとインテグレーションがキーワードで、企業向けと教育向けにビジネスに昨年から注力している。われわれはこの分野において、ワンストップでソリューションを提供する企業になりたいと思っている。VAIOとベンキューは共通の価値観を持ち、働き方について、共通のイノベーションのビジョンを持っている」と協業の理由を説明。

  • BenQ Asia Pacific President Jeffrey Liang氏

VAIO 代表取締役 吉田 秀俊氏は、「VAIOは法人向けのモバイルパソコンに注力してきたが、これ以外の新しい事業の拡大を検討してきた。その中に電子黒板がある。教育向けはすでに導入が進んでいるが、企業向けも今後広がっていくと思っている。ベンキューは、ブランドを大事にし、製品の信頼性、性能を重視しており、われわれと共通のフィロソフィーをもっている。また、電子黒板領域のも経験も豊富だ。これら要素が一致し、半年間協業について詰めてきた。国際の協業や国際分業ががわれわれのようなメーカーが生き方だ」と、今後、協業によってビジネスを拡大していく意向を示した。

  • VAIO 代表取締役 吉田 秀俊氏