NECは11月14日、商業施設やマンション開発を行うデベロッパーをはじめ多数の施設を管理する事業者向けに、EV充電器や宅配ボックス、ロッカーなど公共スペースに設置している機器に組み込むことで無人サービスを実現する製品「NEC Digital Concierge」(NECデジタルコンシェルジュ)を販売開始した。
新製品は、タッチパネルディスプレイやカメラ、電子マネー決済に対応可能なカードリーダーなどを搭載した端末。同製品を組み込むことで多様な機器と連携し、認証・決済・制御を組み合せた無人サービスを容易に実現できるとしている。
同製品は、複数の機器を統合制御可能とし、ホテルやマンションのコンシェルジュが複数のサービスを案内するように、同製品1台で宅配ボックスやロッカー、EV充電器、シェアリング用の自転車など複数の機器の予約・使用状況の管理や認証・決済を可能としている。
主な特徴として「機器の統合制御」「多様な決済方式への対応」「サービス運営の一括代行」の3点を挙げている。
機器の統合制御に関しては、複数機器の統合制御が可能であり、ホテルやマンションのコンシェルジュのように同製品1台で複数の機器の予約・使用状況の管理や認証・決済できるという。これにより、機器ごとの異なる操作ではなく統一したインタフェースで、利用者にわかりやすいサービスの提供を可能としている。
決済方式については、電子マネー以外に会員認証など、多様な決済方式を利用でき、時間制サービスの残時間管理も可能であり、例えば通常先払いとなるEV充電の決済では、前払いした料金を次回利用に繰り越しできる。これにより、意図せず途中で利用が終了してしまった場合でも、支払った料金分のサービスを適切に受けることを可能としている。
サービス運営の一括代行に関しては、コールセンター・設備の遠隔監視・現地修理対応などサービス運営に必要な業務を、施設オーナーに代わり同社が一括で代行することで、施設オーナーの業務負担を軽減できるとしている。
なお、同製品の発売に先行して、東光高岳が自社の新型急速充電器に同製品を組み込み、EV急速充電器を出荷を開始している。