スーパーコンピュータ(スパコン)のHPLの性能/消費電力でランキングを行う「Green500」の2018年11月版が公表され、ExaScalerやPEZY Computingが開発した理化学研究所(理研) 情報基盤センターの「Shoubu(菖蒲) system B」がトップとなり、3連覇を達成した。
今回のShoubu system Bの1Wあたりの性能は17.604GFlops/Wとなっているが、これは実は前回の18.404GFlops/Wより悪化している。ただし、前回のコア数は79万4400でピーク電力は47kWであったのに対し、今回は95万3280コアへ、ピーク電力も60kWへと増加しての値となる。
2位にはNVIDIA社内のスパコン「DGX SaturnV Volta」が15.113GFlops/Wで、3位には、TOP500で性能トップのSummitが14.668GFlops/Wでそれぞれランクイン。この2システムは、前回の2位ならびに3位にランクインしていたExaScaler/PEZY系の「Suiren(睡蓮)2」ならびに「Sakura」が無くなったことによって順位が繰り上がったといえる(Summitに関しては、前回の13.889GFlops/Wから効率は向上している)。
4位は前回8位であった産業技術総合研究所(産総研)の「人工知能処理向け大規模・省電力クラウド基盤(ABCI:AI Bridging Cloud Infrastructure)」が前回の12.054GFlops/Wから14.423GFlops/Wへと効率を向上させることでランクアップ。5位の東京工業大学の「TSUBAME3.0」も前回から順位を1つ上げた。
なお、日本勢は10位までに4システムが、100位までには14システム(トップ10の4システム含む)が名を連ねている。