大日本印刷(DNP)は11月13日、丸善雄松堂と共同で人文社会系などの貴重な史資料をデジタルアーカイブし、検索~利活用できる公開プラットフォームの構築サービスの提供を発表した。

同サービスは新聞通信調査会が所蔵する同盟通信社の「同盟旬報」と「同盟時事月報」のデジタルアーカイブに採用され、11月1日に「新聞通信調査会デジタルアーカイブ」として公開。

  • デジタルアーカイブされた画像のイメージ

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同サービスの主な特徴「独自辞書による高い検索性」「デジタル化からプラットフォームの提供まで一貫した対応が可能」の2点。

独自辞書による高い検索性に関しては、DNPの辞書制作で培ってきたノウハウを活かし、各コンテンツの特性を活かした独自の辞書検索機能を提供しており、新聞通信調査会デジタルアーカイブでは現在の漢字表記だけでなく、20世紀前半に多く使われていた旧字や異体字にも配慮し、国名の多様な表記や新聞特有の表現をグループ化して、目的の資料を速やかに探し出せる検索用メタデータを制作。これにより他社の検索サービスにはないような、独自の検索性を実現しているという。

デジタル化からプラットフォームの提供まで一貫した対応が可能なことについては、両社は貴重な文化資料の撮影・スキャニングからメタデータ化、公開プラットフォームの構築まで一貫して対応しているほか、それらの資料を必要な時に必要な部数印刷するPOD(Print on Demand)にも対応。アーカイブに必要なサービスを一貫してワンストップで提供することで、導入する企業や団体等の負担を軽減し、短期間で貴重な文化資料を公開することを可能としている。

今後、DNPは人文社会系などの貴重な資料を保管している全国の大学や図書館、新聞社や資料館などに本サービスを提供し、関連ビジネスを含めて2022年度までに2億円の売り上げを目指す。

価格は初期導入費が200万円(税別)~、運用費が10万円(同)~/月、メタデータ入力・辞書テーブル作成費が100万円(同)~、アーカイブの点数や内容、公開方式などに応じて別途見積もりが必要となる。