レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは11月13日、Windows Serverの標準機能であるストレージ・スペース・ダイレクト機能を用いたハイパーコンバージドシステム(HCI)を構築できる「Lenovo ThinkAgile MXシリーズ認定ノード」と、マイクロソフトのAzure Stackを搭載したコンバージドシステム「Lenovo ThinkAgile SXMシリーズ」の機能拡張した新バージョンを発表した。

ThnikAgile MXシリーズ認定ノード、ThinkAgile SXMシリーズはレノボとマイクロソフトとのコラボレーションと共同エンジニアリングによるHCI、ハイブリッドクラウド構築のためのソリューション。Think Systemサーバ上にWindows ServerベースのHCI構築が可能で、中堅・中小企業から大企業のシステムまで幅広い顧客ニーズに応えるという。

ThinkAgile MXシリーズ認定ノードは、Microsoft WSSDソリューションをベースに事前検証済みハードウェアとファームウェアを構成し、Windows Server 2016 Datacenter Editionをプリロードしパッケージ化したレノボおよびMicrosoftで認定したアプライアンス。

ストレージ構成として、フラッシュとHDDを組み合わせたハイブリッド構成とフラッシュのみで構成されるオールフラッシュ構成を提供するほか、RDMA対応の高速ネットワークアダプターを標準で搭載し、WSSDの性能を最大限に引き出す構成となっている。

マイクロソフトのHyper-Vを使い、Windows ServerのみでベースとなるHCIシステム構築が可能となり、別途ソフトウェア製品を購入する必要がないため、初期投資を抑えたシステム導入が実現するという。サポートの終了を予定しているWindows Server 2008から仮想サーバ統合や、中堅・中小企業におけるVDI導入に適している。

ThinkAgile MXシリーズでは、現行のWindows Server 2016 Data Center Editionに加え、Windows Server 2019 Data Center Editionに対応し、Windows Server 2019ではMicrosoft Azureとの連携も強化され、同MXシリーズをベースとするハイブリッドクラウド環境の構築が可能となる。

Windows Serverのライセンスはオプションとなり、OEMライセンスあるいはMicrosoft認定パートナーより提供されるライセンスを選択することができる。また、ハード、ソフトのテクニカルサポートを一括で提供するThinkAgileアドバンテージサポートは標準で含まれており、導入後の運用を支援する。

Lenovo ThinkAgile SXMシリーズの機能拡張は、9月24日に米オーランドで開催された「Microsoft Ignite 2018」で発表された最新のAzure Stackソフトウェアによる16ノードへの対応に伴い、従来は最大12ノードだったThinkAgile SXMを16ノードまで拡張できるようになった。

より多くのストレージと計算能力を必要とするユーザー向けの機能拡張となり、16ノード構成は構成が一致するIntel Xeonプロセッサにおいて適用されるほか、最新のAzure Stackソフトウェアが提供する機能を使用することができる。

両製品のリリースは、急速に拡大するHCIおよびハイブリッドクラウド市場の中でThinkAgileシリーズのラインナップ拡充を図ることに加え、多様化するお客様のインフラストラクチャ環境、特にハイブリッドクラウド環境にも対応するものとなる。

参考構成価格はThinkAgile MX 認定ノードがハイブリッド(1ノード)で342万4600円(税別)~、オールフラッシュ(1ノード)が413万5500円(同)、ThinkAgile SXMは「SXM4400 42U Rack(4ノードを含む)」が4237万4700円(同)~、「SXM6400 42U Rack(16ノードを含む)」が1億3202万4700円(同)~、出荷開始はいずれも11月30日を予定している。