日本電気(以下、NEC)は13日、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)実現に向けた新規システム立ち上げ、既存システムのクラウドへの移行など、多様な顧客ニーズに応えるため、「NEC Cloud Solutions」を強化することを発表した。
具体的には、クラウドにおけるVMware対応ラインナップを強化するとともに、データセンター間およびデータセンター内のネットワーク接続や、同社が培ってきたVMwareシステムの構築ノウハウの活用やSI経験に基づき、VMwareシステムのオンプレミスからクラウドへの移行や複数システム間でのスムーズな連携を支援する。
また、AWSのデータセンター上に構築されたVMwareのオンデマンドサービス「VMware Cloud on AWS」、VMware Cloud Verifiedの認定を受けた「NEC Cloud IaaS」、オンプレミス上のVMware環境を実現する「NEC Cloud System(商用製品構築モデル/SDDC)の販売を、同日より開始した。
これらにより、強固なセキュリティレベルが必要なシステムや、オンプレミス環境で利用したいシステム等、要件に応じて最適な環境を選択できる。
また、NECのクラウドとパートナーが運用するクラウド間を「NECパブリッククラウド接続サービス」で接続することで、クラウド上のシステムをセキュアかつシームレスに連携した利用が可能となるほか、システム負荷の季節変動などに応じて最適な環境を選択・利用できるようになる。
さらに、顧客が新規サービス立ち上げの際に必要なAI・アナリティクスやビジネス共通基盤などの機能を追加し、NEC Cloud PaaSのラインナップを強化するという。具体的には、商品管理、契約管理などサービス提供に必要となる共通機能をパッケージ化し、「ビジネス基盤サービス」として2019年1月から一部ユーザーへ試行予定とのことだ。また、NEC独自の画像認識や多言語音声翻訳技術を活用したAPIサービスも提供開始予定となっている。
NECは、これらのサービス提供を支える体制として、同社およびパートナー各社が提供するクラウド活用支援を目的とした600名規模の「マルチクラウドソリューションセンター」を新設するということだ。