東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は11月8日、全日本空輸(以下、ANA)と、政府の観光立国戦略に呼応して拡大する世界の観光需要を取り込み、地方創生とりわけ東北の観光復興の実現に向け、連携して取り組むことで合意したと発表した。
両社は今後、増加する個人旅行者のニーズに的確に対応し、地方への誘客をさらに推し進めるほか、「モノ」消費から「コト」消費への移行を踏まえながら、拡大する訪日観光需要に対応するサービスなどを連携して展開していく。
具体的には、まず、東北エリア(秋田県)の観光流動創出を目指し、共同キャンペーンを実施。同キャンペーンでは国内向けに、JR東日本の秋田エリアの周遊に便利なフリーきっぷをセット販売する。
次に、顧客の利便性向上を目的に、Web連携と東北エリア観光用の2次交通の強化施策に取り組む。Web連携では、両社が海外にて展開するWebサイト間の遷移を簡易にし、JR東日本のWebサイトからANA航空券の予約・購入が、ANAのWebサイトからJR券の予約・購入がそれぞれ行えるように整備していく。
一方、2次交通の強化施策としては、JR東日本が展開する「行くぜ、東北。SPECIAL 冬のごほうび」キャンペーン期間に運行する東北の定期観光バス(4コース)をANAのWebサイトにて発売する。
最後に、情報発信の強化に向けても両社は連携し、東北地方の自然・文化・気候・食等の豊かな観光資源を、訪日外国人旅行者向けに訴求し、東北地方の観光需要喚起を目指す施策を行っていく。
具体的には、ANA訪日外国人向け多言語情報サイト「Japan Travel Planner」において、東北地方の観光情報発信を行うほか、両社共同で海外での旅行博に出展し、東北地方の魅力や日本に到着してからの移動手段、両社の商品・サービス、お得な運賃等をPRする。加えて、JR東日本が運営するインバウンド拠点「JAPAN RAIL CAFE」において、両社が就航・運行しているエリアの魅力や両社の商品やサービス、お得な運賃やアクセスなどを訴求していく予定だ。