富士通と富士通ネットワークソリューションズは11月8日、オフィスビルやホテル、店舗、レジャー施設などの施設入退室に適用できる小型・軽量で非接触型の手のひら静脈認証入退室装置「FUJITSU生体認証 PalmSecure AuthGate(パームセキュア オースゲート)」の販売を開始した。
PalmSecure AuthGateは、手のひら静脈認証入退室装置に富士通ネットワークソリューションズが開発した基本ソフトウェアを実装し、同社が新たに提供する入退室管理システム「Stronguard」の認証デバイスとして利用できる。
ID番号入力やICカードで対象を絞り込むことなく、手のひら静脈だけで認証可能な1:N認証や、エントランス、軒下などの準屋外環境への設置が可能なほか、非接触型の認証デバイスのため衛生的で誰でも抵抗感なく利用することができる。
また、手のひら静脈データを統合的に管理・運用する富士通の認証ソフトウェア製品とデータを共有化し、手のひら静脈認証ソリューションと相互に連携することを可能としている。
従来テンキーでのID番号入力やICカード併用での二要素で実施していた認証操作を性能の向上により、手のひら静脈だけで認証することが可能とし、認証スピード2秒以内(2000人登録時)、本人拒否率は0.01%以下(リトライ1回含む)、他人受入率0.00001%以下を実現し、ストレスなく堅牢な認証環境を構築できるという。
さらに、センサの性能向上により最大照度8万ルクスに対応し、防塵・防水対応IP55規格に相当することで、ビルのエントランスや屋外の軒下などにある通用口への設置も可能。一体型ボードとセンサの小型化で従来装置比32%まで小型・軽量化し、壁面など取付け面への設置を容易としている。
加えて、認証センサにまったく触れることなく操作可能なため、利用者の抵抗感が少なく、衛生面にも配慮した認証デバイスとなっている。
そのほか、手のひら静脈データを統合管理・運用可能な業務システム向け手のひら静脈認証統合管理ソフトウェア「FUJITSU Security Solution 本人認証基盤AuthConductor Server」を活用した認証サーバとの連携により、PCログインや複合機の認証印刷など、今後さまざまな利用シーンで活用できるという。手のひら静脈認証ソリューションとの静脈データ共有や、数万人規模の大規模認証への対応を可能としている。
価格は税別で42万円(基本ソフトウェア込み、SI、工事、保守にかかわる費用は含まれていない)~、今後3年間で5000台の販売を目指す。