NTTドコモとAGCは11月7日、景観を損ねずに既存窓ガラスの室内側から貼り付けができる、電波送受信が可能なガラスアンテナを共同開発したと発表した。
トラフィックが多いエリアにおいては、スモールセル基地局を設置してトラフィックを分散させることが重要で、スモールセル基地局用のアンテナ増設が必要となるという。
一方、スモールセルアンテナは主に建物の屋上や中低層階の壁面に設置されているが、屋上や壁面は設置できる場所が限定されること、街の景観を損ねることから、設置が困難な場合が多くある。そのため、建物内にアンテナを設置することで建物内から屋外をエリア化することを検討したという。
建物内へのアンテナ設置において、室内の意匠性を損ねる、電波が窓ガラスを通過する際に減衰するといった課題があり、これを解決するために、AGCが保有する既存窓の表面にガラスを貼り付けるアトッチ工法を活用している。
両社は2019年上期より、現在主流であるLTEの周波数帯の基地局へ同ガラスアンテナを展開していく予定であり、5Gに対応したガラスアンテナの開発も検討している。