運動不足が健康に良くないことは、古今東西、論を俟たない。運動を日常的に行わず、長年動かしていない筋肉がありそうだという人も多いのではないだろうか。サイクリングは手軽に運動や行楽も可能な一石二鳥のツールだが電動アシスト自転車はさらに便利になる。一回の充電(エコモード)で100km近くも走行するスポーツタイプも市販されており、ちょっとした遠出の行楽はさぞかし快適そうだ。
昭和27年(1952年)から66年間という長い自転車開発の歴史を持つパナソニック サイクルテックは、1966年に電動アシスト自転車を発売、様々なニーズに対応する電動アシスト自転車を世に送り出し、国内のシェアを誇る企業だ。同社は7日、米国ケント社との協業による米国の電動アシスト自転車市場への参入、中国の自転車シェアリングサービス会社「北京摩拜科技有限公司」(北京モバイク・テクノロジー)とのIoT電動アシスト自転車分野で協業の検討、と米中双方の企業との電動アシスト自転車関連協業の発表を行っている。
米国では、車載用部品の製造・販売を行う米Panasonic Automotive Systems Company of America(パナソニックASアメリカ)とともに米Kent International Inc.(ケント・インターナショナル)と協業を合意、2019年度より共同で米国市場において電動アシスト自転車の開発および販売を開始する。ケント・インターナショナルは、1909年にマンハッタンで操業していた自転車修理店が前身となる企業で、自社ブランドのほかライセンスでの製造や部品の供給を行っている。パナソニックサイクルテックが今年の発売した電動アシストクロスバイク「XU1」とスポーツ電動アシスト自転車「ベロスター」をベースにした米国専用モデルをケント・インターナショナルとともに米国市場で2019年より販売していく。
また、中国の自転車シェアリングサービス会社北京モバイク・テクノロジーとは、IoT電動アシスト自転車の分野での協業の検討に入ることに合意している。2017年Tencentの出資で立ち上がった北京モバイク・テクノロジーは、自転車シェアリングサービス「mobike」を運営しておりヨーロッパや米国、アジアなど世界各都市でサービスを展開。企業や大学と協力したサービスやフローを提供している。今回、パナソニックサイクルテックと共同で協業を検討するのは、自転車シェアリングサービス、レンタルサービス利用者向け新技術で、通信機能を備えた電動アシスト自転車をインターネットに繋げることでスマホによる電子錠や走行データ記録などが可能になるIoT電動アシスト自転車の分野になる。