Microsoftは11月5日(米国時間)、「Announcing .NET Standard 2.1|.NET Blog」において、現在策定が進められている.NET Standardの最新版となる「.NET Standard 2.1」の主な注目点を伝えた。
「.NET Standard」は.NETの各実装で使用可能な .NET API の正式な仕様をまとめたもの。「.NET Standard 2.1」には、新しく3,000個ほどのAPIが新たに追加されている。特に注目される新機能や変更点は次のとおり。
- 管理されたメモリと管理されていないメモリの双方を同一の記述でサポートすることが可能な配列風の型として新しくSpan
の導入。コピーすることなくスライシングをサポート - Lightweight Code Generation (LCG)およびReflection Emitにアクセス可能。ReflectionやReflection Editといった動的機能はプロダクティビティを向上させるために.NETエコシステムにおいてすでに多用されている
- SIMDのサポート。.NET Frameworkも.NET CoreもすでにSIMDをサポートしており、パフォーマンスの引き上げに貢献している
- ValueTaskおよびValueTask
の導入 - DbProviderFactoriesの導入
- オープンソースである.NET Coreで取り込まれた多くの機能を.NET Standard 2.1に導入
.NET Framework 4.8などは.NET Standard 2.0に沿うことになり、.NET Standard 2.1で導入された新機能は利用できないとされている。.NET Framework 2.1で策定された新機能は.NET Core 3.0やこれからリリースされることになるXamarin、Mono、Unityなどで実装されることになると説明がある。