米Adobeは、同社が毎年定期予測を行うオンラインショッピング予測を現地時間11月1日に公開した。

同社はAdobe Analyticsのデータをもとに米国オンラインショッピングの売上が集中するホリデーシーズン(11月1日から12月31日)の売上予測を毎年行っている。毎年拡大する米国オンラインショッピングの傾向からは、商品の傾向や購入手法など新たな気付きや発見が表出する。2018年のホリデーシーズンのオンライン売上はの予測は前年比14.8%増の1,241億ドル。年間でもっとも売上が上がるサイバーマンデー(Thanksgiving Day(感謝祭)明けの月曜)も前年比17.6%増の77億ドルと予測。オンライン小売のゴールデンアワーである午後7時から午後10時の売上高で2018年の1日平均を上回ると予測している。

  • (2018年の米国ホリデーシーズンのオンライン売上予測同社資料より)

    (2018年の米国ホリデーシーズンのオンライン売上予測同社資料より)

ホリデーシーズン全体として最も売れる商品に4Kテレビやゲーム機やソフトを挙げるほか、曜日ごとの詳細な予測もいくつか示している。割引率が顕著になる感謝祭翌日のブラックフライデーには、タブレット(割引率33%)、パソコン(同16%)など電子機器が人気を博し、サイバーマンデー前の日曜日には、衣料品(同22%)、宝飾品(同5%)が最安値に、感謝祭明けの火曜日には家具や寝具が(同14%)、感謝祭当日にはスポーツ用品(同13%)の最大割引が見込まれるという。

購入デバイスの予測も面白い。訪問の43%、収益の27.2%がスマートフォン経由となり、モバイル経由は前年比11.6%増。ただしカート注文を完了するのはデスクトップがスマートフォン経由を20%以上上回る。同社は、モバイルでの会計の際のエクスペリエンス(体験)がまだ最適とは言えないことによると分析している。この差を埋めることでモバイルでの売上高は90億ドルになると分析しているので、本場米国ですらモバイルでのショッピングサイトの改善余地は、まだまだ有るということになる。そのほか、音声によるショッピングの増加傾向やマーケティングチャンネルとしての自社Webサイトの価値の増加、SNSの価値の減少など興味深い傾向も示している。