日本航空(以下、JAL)とKDDI、KDDI総合研究所は11月5日、共同で、次世代通信規格「5G」を用いた航空サービスに関する実証実験を東京都品川区の「JAL Innovation Lab」にて実施すると発表した。
同実験では、大きく3つの点を検証していく。1つ目は、5G専用端末を用いた搭乗ゲートのタッチレス化だ。具体的には、搭乗者がスマートフォンの専用アプリなどで事前チェックイン行うと、搭乗ゲートに設置した5G受信機器が自動でチェックイン情報の検知・認証する。これにより、搭乗者はカバンなどからスマートフォンを取り出すことなく、スムーズに搭乗ゲートを通過することができる。
2つ目は、ラウンジなどの特定エリアを対象に、そこに滞在している顧客のみが視聴可能なコンテンツを配信する実験。この実験では、5GならではといえるVRを含めた高精細な映像や案内などの特別な内容を、それぞれの空間や顧客ニーズに合わせて最適に提供することを目指す。
最後に、5Gを活用し、スマートフォンなどの携帯端末から空港内における滞在位置を把握し、その位置からゲートまでの道順や搭乗予定時刻の案内を配信する実験も行う。これにより、適時適切なコンテンツの提供、スムーズな搭乗の実現を目指したい考えだ。
なお、同実験は、「JAL Innovation Lab」内に、5G通信環境を備えた搭乗ゲートなどの空港施設を模した施設をKDDIおよびKDDI総合研究所と再現し、実際の利用状況を想定した完了で行う。このように自社施設内で行う「5G」の実験は、航空会社としては、日本で初めてで、状況に応じたレイアウト変更などが可能となるため、精度の高い検証が可能となるという。