「危機管理型水位計」

OKIは、IoTクラウドとの通信が可能なLTE通信機能を備え、河川の急激な水位変化の計測に特化し、国土交通省「危機管理型水位計の観測基準・仕様」に準拠した、超音波式「危機管理型水位計」の提供を開始した。価格はオープン。

OKIが開発した「危機管理型水位計」は、昨年11月に販売開始した「ゼロエナジー超音波水位計」をベースにLTE通信機能を実装し、ネットワーク接続配線工事不要でIoTクラウドとの通信を可能としたもの。

水位は、サンプリング間隔1秒以内による20秒間以上平均観測水位。その際、瞬間的に発生する異常値を除去して平均化する。

構造物への設置が容易な小型・軽量・一体型の形状を実現しており、太陽電池の採用により電源工事、設置費用を削減したという(設置費用同社比1/5)。

  • 「危機管理型水位計」運用イメージ

また、平時に観測を行わず、水位変化時のみ観測を行う方式(測開始水位に達するまでは、10分間隔以内で水位を監視)を採用し、通信費用を削減したほか、超音波式を用いた水面非接触式観測方式による増水時の流木などの接触破損のリスク低減、ごみ除去などの費用軽減など、設置後の維持・運営費用も削減するという。

さらに、920MHz帯マルチホップ無線機能を「ゼロエナジー超音波水位計」同様に採用しているため、現場の機器設定、保守、情報収集を容易に行うことができるとしている。