AIやIoTを活用した最新ソリューション NTTテクノクロスは10月30日、プライベートイベント「NTTテクノクロス フェア 2018」を東京・日本橋で開催。展示ブースを設け、AIやIoTを活用した最新ソリューションを紹介した。

AI技術を活用してバックオフィスの業務改革を支援する製品

同社がミニセミナーで紹介していたのが、 10月25日に発表したAIを活用してバックオフィスの業務改革を支援する製品。これは、従業員が各種申請する際に、その記載内容をチェックしたり、手順や注意点を画面上に表示し、申請を支援するもの。

たとえば、「ひらながでで入力してください」「年は西暦で入力してください」などのメッセージを出力する。一般には、入力作業はマニュアルを読みながら行うが、現場では、マニュアルどこにあるのかわからなかったり、あっても読まずに作業する人が多いという。

そこで同社は、すでに申請済みのドキュメントを読み込み、AIに学習させることで入力アシスタント機能を提供する。同社の社内での試験運用では、4万枚のドキュメントを読み込ませたという。

提供は来年春からで、あわせて契約書の法務チェック機能もリリースし、その後「AI バックオフィスリリーズ」としてシリーズ化していく。特徴は、既存のシステムに改修なしで実装可能な点だという。

  • Salesforceのシステムに組み込んだ例。過去のドキュメントを分析して、どういった項目を入力すべきかを案内

  • AIで抽出したルールは編集可能

機械振動で故障を検知

また、IoT製品として、同社が10月17日に発表した振動センサーも展示していた。

これは、IMVとNTTテクノクロスが共同開発した「ラムダバイブロ分析パッケージ」を使って、データ収集と分析を行うもの。同パッケージは、振動センサの信号を測定・解析するIMVのIoT診断ユニット「ラムダバイブロ」に、蓄積したIoTデータを効率よく処理する分析基盤の「Elasticsearch」、分析データを見える化するBIツール「Yellowfin」と振動センサを組み合わせて提供するもの。こういったソリューションは通常1000万円程度かかるが、同社では300万円程度で提供する。

「ラムダバイブロ」は、1台で8つの振動センサーを監視でき、センサーは200m程度まで延長できるという。

現在、北海道の六花亭製菓が実証実験を行って検証している。

  • 上が振動センサー、下の黒のボックスがIoT診断ユニット「ラムダバイブロ」

  • BIツール「Yellowfin」による分析

社員のアイデアで生まれた新しいToDoリスト

ビジネスツールとしては、同社が11月30日から販売するToDoリスト「FlatTask」を展示。これは、社員からアイデアを募集して実現した製品。「タスクをメモ帳に書き出す感覚で簡単に整理できる」がコンセプトで、タスクを書き出し、ドラッグ&ドロップで並び替えが行える。タスクは、チーム内で共有し、他の人への割り振りも行える。データはすべてクラウドに保持し、ユーザーごとに公開/非公開を設定できる。料金は月額300円~/ユーザー(税別)。

  • 「FlatTask」。右が入力画面

参考出品で温度/湿度監視センサー

参考出品としては、温度/湿度が管理できる小型のセンサーを展示。農業用のビニールハウスでの利用を想定しており、複数個所の温度/湿度を見える化し、データ分析してアドバイスを行うという。

  • 温度/湿度監視センサー