デンソーは10月31日、羽田空港跡地エリアに自動運転技術の試作開発・実証を行う新拠点を2020年6月に開設すると発表した。
現在、羽田空港跡地は大田区を中心に先端産業、文化産業の創造、発信基地としての整備(「羽田空港跡地第1ゾーン整備事業」)が進められており、その一環として同社がテスト路を備えたモビリティシステムの開発棟を開設する。
同社は、2018年4月に東京都港区(品川駅近辺)に自動運転領域の研究開発オフィス、「Global R&D Tokyo」を開設し、車両メーカー、大学や研究機関、スタートアップ企業など、さまざまなパートナーとの連携、オープンイノベーションを強化している。
新拠点は試作や車両整備を行う開発棟と実証用のテスト路を持ち、品川で企画・研究開発する自動運転技術を、羽田で試作開発・実証を行い、東京エリアで完結できる体制を構築。
現在、羽田エリアは国家戦略特区として自動運転など、公道実証のサンドボックス制度(参加者や期間を限定することなどにより、既存の規制にとらわれることなく新しい技術等の実証を行うことができる環境を整備し、迅速な実証および規制改革につながるデータの収集を可能とする制度)導入の検討が進められている。
また、周辺には高度な技術、技能を持つ大田区のモノづくり企業が多数、集結しており、今後は特区制度の活用や周辺のモノづくり企業とも連携することで、スピーディに試作開発、実証を行い、自動運転技術の実現を加速させていくという。