トヨタ自動車、Toyota Research Institute-Advanced Development(TRI-AD)、東京海上日動火災保険の3社は10月30日、高度な自動運転の実現に向けた業務提携に合意したと発表した。
今回の業務提携により、3社は東京海上日動が事故対応や各種サービスを通じて得たノウハウやデータを用いて、自動運転技術開発の高度化に取り組む。
具体的には、東京海上日動が分析した実際の交通事故の状況や事故が発生しやすい危険な状況を、トヨタおよびTRI-ADが自動運転のシミュレーション環境に再現。これにより、現実の世界に近い状況下でのシミュレーションと検証が可能となり、自動運転システムの安全性向上を図ることができるという。
また、東京海上日動は将来に向けて自動運転車から取得する各種データを活用した損害サービスの高度化や、迅速に保険金を支払うための仕組みなど、新たなサービスを検討していく。なお、データサイエンスカンパニーであるALBERT(アルベルト)が、ビッグデータ分析およびアルゴリズム開発領域において技術支援を行う。
これらの取組みを通じて、3社は「全ての人に移動の自由を提供」「交通死傷者ゼロ社会」の実現に向け、スピード感を持って、技術開発を進めていく方針だ。
さらに、自動運転技術開発の高度化においては業界の垣根を越えたネットワークの構築が重要となることから、今後もAIをはじめ先端の技術を活用し、安全なモビリティ社会を実現するために、オープンな姿勢でさらなる提携を進めていくという。