シーメンスヘルスケアは10月26日、最上位に位置づけられるプレミアムハイエンド超音波画像診断システム「ACUSON Sequoia(アキュソン セコイア)」の販売を開始したことを発表した。
さまざまな医療の現場で活用されるようになった超音波画像診断装置だが、「患者の多様性」「超音波の性質と技術」「施行者」といった3つの観点から、得られる計測データにバラつきが存在することが課題となっていた。
例えば患者の多様性としては、年齢や体形により水分量や脂肪の量などが異なると、得られるデータの質にも変化が生じることとなる。また技術的な課題として、深度到達度を取るか、空間分解能を取るか、といった問題や、大型でも高画質を取るか、多少画質が劣ってもポータブル性を取るか、といったトレードオフの問題が複数存在。そして施行者の腕前で病理の判断が分かれる、といったことも起こりうる課題となっている。
ACUSON Sequoiaは、そうした課題の解決に向けて開発されたもので、ASICを起こすなど、超音波信号の生成から、送信/受診、画像形成までのすべてを見直して、設計したほか、組織密度、硬度、減衰など、それぞれの患者がもつ組織の特徴を捉え、適応させることで、バラつきを解決する技術「BioAcoustic Technology(バイオアコースティック・テクノロジー)」を搭載することで、信号経路の不整合を取り除き、理想波形に限りなく近づけたことで、超音波によるイメージング能力の向上を実現したという。
さらに、使い勝手の向上として、指先でトランスデューサを軽くタップすると動作を感知し、そのトランスデューサに接続が切り替わる機能を採用。タッチディスプレイやコントロールパネルに手を伸ばすことなく切り替えができるため、施行者のストレスを軽減させることも可能とした。
なお、同社は同製品以外にもさまざまな超音波画像診断装置をACUSONブランドで展開しているが、ACUSON Sequoiaは、それらの最上位ブランドとしての位置づけとなり、従来機種も並行して販売が継続される予定だという。