2018年に入ってからARMベースのプロセッサ「Snapdragon」を採用したWindows 10を搭載したノートPCが市場に出回るようになった。Snapdragonを採用したノートPCは既存のノートPCと比較して稼働時間が長く、連続利用で20時間、使い方にもよるが充電しないまま1週間使うといったことも可能とうたわれている。
Snapdragonを搭載したWindows 10ノートPCでは、エミュレータ技術を利用することでネイティブ対応していないアプリケーションを動作させている。このため、ネイティブに動作するアプリケーションと比較するとパフォーマンスが低いという問題がある。
こうしたことから、Snapgradon搭載Windows 10ノートPCの稼働時間には満足しているものの、アプリケーションの性能には不満があるというユーザーもいるだろう。しかし、Google Chromeに関してはこの問題が2019年後半には解決する可能性がある。
Android Authorityに10月22日(米国時間)に掲載された記事「An Arm port of Google Chrome is coming to Snapdragon laptops, but when?」が、現在QualcommがGoogle ChromeをWindows 10 ARM向けに移植する作業を進めており、2019年後半には完成する見通しと伝えた。移植されたバージョンはエミュレートで動作する標準のChromeアプリよりも高速に動作するはずと説明している。
MicrosoftはWindows 10 ARMで利用するWebブラウザとしてMicrosoft Edgeの利用を推奨している。パフォーマンスが低下する理由としてサードパーティー製のWebブラウザはエミュレータ経由で動作することが挙げられており、パフォーマンスを発揮するにはMicrosoft Edgeの利用がよいとされている。こうした状況はGoogle ChromeがWindows 10 ARM向けに移植された段階で解消される可能性がある。