電通デジタルと電通は10月18日、Emotion Tech (以下、エモーションテック)と連携し、企業やブランドに対する愛着・信頼の度合いを指標化したNPSデータと、顧客の感情・行動データを融合させることで、顧客体験指標を基点にした独自のCRM戦略支援サービスを開発し、同日より提供を開始することを発表した。
発表によると、現状のCRMマーケティングでは、顧客の反応やステータスといった行動指標のみを管理し、施策の実行・検証を行っているが、行動指標だけでは「なぜメールに反応しなかったのか」「なぜ商談が途切れてしまったのか」などの原因を特定することができないという。また、その原因を特定するためには、行動指標と合わせ、顧客が商品やサービスを購入・利用する過程において得られる心理的・感覚的な感情指標も把握することが必要だ。
これを踏まえ両社は、エモーションテックが独自に持つNPSおよび顧客体験向上支援のシステムと、顧客企業が活用しているCRMツールを連携させることで、NPSデータと顧客の感情・行動データを融合させた新サービスを開発するに至った。
同サービスでは、顧客体験指標を基点としたCRM戦略の立案から実行までをワンストップで提供する。
具体的なサービスフロートしては、まずNPS調査を実施し、エモーションテックが開発した独自調査手法を用いて、回答データを複数のプロセスに分解。各プロセスを顧客体験スコアとして定量評価し、顧客企業のマーケティング課題を抽出する。
次に、抽出された課題について、顧客の感情データと行動データの両面から複合的な分析を行い、より精緻な課題設定を行った上で、顧客ロイヤルティーの向上に向けた改善案を検討し、CRMツールを用いて実行する。
最後に、実行した施策のNPSへの影響を評価し、戦略の再構築を行うなどPDCAサイクルを回していく。