ウエスタンデジタル(WD)は10月18日、ADAS/自動運転などの最先端車載システムに向けた3D TLC NAND車載用UFS2.1準拠 組み込みフラッシュドライブ「Western Digital iNAND AT EU312 EFD」を発表した。
同製品は、エレクトロニクス化(電動化)が進むのと併せて増加していく自動車内部でのデータ保存などのために開発されたフラッシュドライブで、64層の3D TLC NAND(BiCS 3)を採用することで、16GB~256GBまで幅広い製品ラインアップを用意。また、独自のファームウェアならびにコントローラ用ASICなども搭載することで、最大550MB/sの書き込み速度、最大800MB/sの読み込み速度を提供する。
UFS 2.1インタフェースをベースに、UFS 3.0の一部を先行して自動車向けとして適用をはかっており、AEC-Q100グレード3および2に準拠している。
同社のEmbedded & Integrated Solutions部門でSenior Directorを務めるOded Sagee(オデッド・サギー)氏は、「より多くのシステムに使われるようになり、車載ストレージに求められる要件も変わってきている」とし、1ダイあたり1TBの容量でも将来的には不足するとの見方を示し、3D NAND技術を活用していくことで、今後も、コストを抑えつつ、記録容量の増加を目指していくとしている。
なお、同製品はすでに一部のアーリアダプタ向けに256GB品のサンプル出荷を開始しているほか、2018年第4四半期の半ばから大量生産品が出荷される見通しで、同氏によれば、「一般的な話としてだが、2020年や2021年ころに登場する新車での搭載を期待したい」としていた。