博報堂は10月17日、画像を通じて生活者が描くブランド世界観を検証する「AI活用分析サービス」を開発したと発表した。新サービスは、企業や団体、または商品・サービスに関連する各種SNS画像を分析することで、生活者が現在描いているブランド世界観を検証するというもの。また、広告クリエイティブの分析により、広告が描くブランド世界観と実際に生活者が描いているブランド世界観の差分を計測できるという。
分析する画像は、ブランディング・イノベーション創発の専門組織という博報堂ブランド・イノベーションデザインのコンサルタントが事前にインプットした12種の「パーソナリティ」と44種の「シーン」別に分類し、各指標のスコアを基にクラスターマップを作成する。
調査票ではなく画像データを使用することで、非言語情報の分析が可能になるほか、周辺環境を含めた現状のブランドイメージの定量的な把握や、定点的な観測を通じた長期に渡るブランド管理が可能としている。
同サービスは、ディープラーニングにおける独自技術を保有し、ディープラーニングを多様なモノに適応するDoT(Deep Learning of Things)を推進するというLeapMindの協力により実現に至ったという。
従来のブランド世界観分析では、知識と経験が豊富なスタッフによる膨大な画像の読み込みが不可欠であり、多くの作業時間が必要だったが、同サービスの利用により、作業時間を削減し、クライアントの現状を俯瞰してスピーディーに課題を抽出、戦略的なブランディングの提案に繋げていくことを狙うとしている。
まずはプロトタイプ版として運用しながら、以降もアップデートを推進し、付加価値の高いサービス化へと繋げていくとのことだ。