ルネサス エレクトロニクスは10月15日、宇宙向け製品ブランドとして位置づけられている「インターシル」として、初の宇宙向け電流源ICとなる「ISL70591SEH/ISL70592SEH」を発表した。

テレメトリ、トラッキングとコマンド、姿勢・軌道制御、電源サブシステムなどの用途に向けて開発されたもので、4ピンのセラミック・フラットパック・パッケージ(CDFPパッケージ)を採用。それぞれ100μAおよび1mAの出力電流を供給する。

3V~40Vの広い動作電圧範囲により、調整されていない28V電源レールでも動作可能なほか、通常必要とされる3~5個の周辺ディスクリート部品を削減することが可能なため、電流源をよりセンサに近いところに配置することができ、信頼性の向上を図ることができるようになるという。

また、独自のSOIプロセスの採用により、重イオン環境でシングル・イベント・ラッチアップ(SEL)とシングル・イベント・バーンアウト(SEB)に対する耐性を実現。2製品ともに、高線量率100krad(Si)および低線量率75krad(Si)で放射線保証テストを実施済みとしている。

なお、2製品ともにCDFPパッケージのほかに、ダイでの販売も行なっているという。

  • ISL70591SEHとISL70592SEHのパッケージならびに活用イメージ

    ISL70591SEHとISL70592SEHのパッケージならびに活用イメージ (出典:ルネサス)