インターネットイニシアティブ(IIJ)は10月12日、オンプレミスの仮想環境とIIJのクラウドをシームレスに連携するソリューション「VMware HCX on IIJ GIO」の提供を開始した。

新ソリューションではVMwareベースのデータセンターとVMwareベースのクラウドサービスの間で、ワークロードのライブマイグレーションを実現するVMware Hybrid Cloud Extention(HCX)」を活用し、オンプレミスのVMware仮想環境と同社のクラウドサービス「IIJ GIOインフラストラクチャーP2」で提供しているホステッドプライベートクラウド「仮想化プラットフォームVWシリーズ(VWシリーズ)」を接続。

  • オンプレミス環境とVWシリーズの相互利用・移行のイメージ

    オンプレミス環境とVWシリーズの相互利用・移行のイメージ

従来、同社ではL2ネットワークでオンプレミスとクラウドを相互接続し、既存のIPアドレスを変更せずにシステムを移行するソリューションを提供しているが、HCXを用いたソリューションを導入することで、ユーザー側で発生する移行負荷を軽減し、オンプレミスからクラウドへの移行や拡張をより容易に実現するという。

主な特徴としては、ユーザーの仮想環境を停止させずにIPアドレス構成を保持したままでの移行(ライブマイグレーション)を可能とし、オンプレミスのワークロードを同社のクラウドへ容易に移動でき、既存リソースの延長としてクラウドを一体的に運用・管理できるハイブリッド利用を実現するとしている。

また、ユーザーのシステム環境とVWシリーズ間のネットワークの設計から、クラウド環境の構築、クラウドへの移行まで、ハイブリッド利用に関するインテグレーション項目をメニュー化し、システムのハイブリッドクラウド利用を推進するという。

さらに、VWシリーズの基盤を西日本のリージョンに新たに構築し、東西間の相互利用が可能(2018年10月18日提供予定)となり、DR(ディザスタリカバリ)サイトの構築、複数リージョン間でのリソース共有やワークロード移行に適している。

  • VWシリーズ東西リージョン間の相互利用のイメージ

    VWシリーズ東西リージョン間の相互利用のイメージ

インテグレーションメニューはBasic、Standard、Premiumの3つのメニューを用意し、BasicはHCX利用する際に必要なセットアップを行い、StandardはBasicに加え、VWシリーズのセットアップ、サイト間のL2接続の設定までを実施、PremiumはBasic、Standardに加え、サイト間のネットワーク構築を行う。価格はネットワーク構成に応じた個別見積もり。