TKCは、農業法人・個人事業者向けに財務会計システム「FX農業会計」と「FX農業会計個人事業用」の提供を4日より開始した。

新たに提供を開始したシステムは、一般社団法人全国農業経営コンサルタント協会の「農業の会計に関する指針」を踏まえた農業用の科目体系に、対応業績確認機能金融機関の取引データや各都道府県のJAとの販売、購買、信用取引の電子データの読み込み機能や最新の業績を確認できる「365日変動損益計算書」機能など経営事務を省略化する各種機能に加え、会計法令や税法などに準拠した戦略財務情報システム「FX2」や「FX2個人事業者用」と同等の機能、PDCAサイクルの定着を支援する「継続MASシステム」と連携する経営計画策定機能、と多角的に農業経営を支える機能を搭載する。

会計、税理事務所や地方公共団体への情報提供サービス、上場企業向けから中堅企業向け会計ソフトまで広くラインナップをカバーする「FX」シリーズを展開するTKCは、税理士や公認会計士との強いネットワークを持ち、企業経営のサポートを行っているがここに農業分野が加わることになる。

同社は「日本再興戦略2013」や「未来投資戦略2018」など成長産業として農業分野を重視する政府方針や3月の「農業経営法人化支援総合事業実施要綱」全面改正に言及し、農業法人経営体数の増加目標や税理士など専門家によるサポート体制の構築などの取り組みの重要性を強調している。また、「農業経営アドバイザー」(2005年創設/日本政策金融公庫)の約2割が税理士であり、登録し活躍するTKC会員も増えていることに触れ、専門家による農業経営サポートの重要性を指摘している。