アビームコンサルティングは10月5日、ABBYYジャパンのAI-OCRソフトウェア「ABBYY FlexiCapture」をベースに独自開発したOCR(光学式文字読み取り装置)読み取り定義とRPAを組み合わせ、請求書処理業務における一連のプロセスを自動化するソリューションを開発し、提供を開始した。

新ソリューションは、ABBYYジャパンが提供する非定型帳票にも対応可能なABBYY FlexiCaptureをベースに、アビームコンサルティングが培ってきた業務改革の知見をもとに独自開発したOCR読み取り定義を組み合わせることで機能を強化。

さらに、RPAを組み合わせることで企業ごとの業務要件に合わせたOCRソフトの起動・完了通知メール送信、データの集計や加工、後続システムとのデータ照合・入力といった一連の請求書処理業務を自動化し、より一層の業務効率化を支援する。

日本企業800社の請求書データをもとにアビームコンサルティングが開発したOCRの読み取り定義をあらかじめ設定することで(約90%程度のレイアウトに対応し文字認識精度は80%以上を確保:アビームコンサルティングによる検証)、OCR導入時に求められてきたレイアウトごとの定義設定を不要とし、読み取り時の作業負荷を軽減することで、OCR活用の際にボトルネックになりがちなレイアウト認識率を一定水準以上に保つことを可能としている。

万一、誤読があった場合にも操作画面より簡単に修正可能とすることで、従来のOCR導入における課題を解決するほか、読み取った情報と社内データベース上に保有する顧客データリスト、取引先銀行リストなどの情報を照合して文字の読み取り結果を補完する機能を実装し、読み取り精度の向上を実現しているという。

価格は、ABBYY FlexiCaptureのライセンス費用およびOCR読み取り定義を活用したOCR設定作業で約300万円程度から提供。また、RPAと組み合わせた場合、提供するソリューション内容や対象規模により異なる、要件定義・開発・テストまでを含め、約500万円から提供(RPAライセンス費用は別途)し、初年度で20件の導入を目指す。