NTTとパナソニックは10月3日、両社の画像認識技術を生かしたセキュリティソリューション「リアルタイム人物トラッキング」を共同で開発し、2018年度中に順次発売予定であることを発表した

「リアルタイム人物トラッキング」は、パナソニックがカメラ・映像機器メーカーとして公共・商業施設などで培ってきた監視映像技術や顔認識技術と、NTTのディープラーニングの高速処理技術や広域ネットワークを組み合わせることで、広域で大規模な範囲かつ精度が高い監視セキュリティを実現するもの。

具体的には、監視カメラのライブ映像や録画映像からいつ、だれが、どこにいたか追跡し、移動するターゲット人物をリアルタイムで追跡しながら、現場でのオペレーションを支援する。

  • リアルタイム人物トラッキングの概要説明図

従来の顔認識に加え、顔以外の人物特徴を活用した認識へ拡張することで、顔が不鮮明な画像や後ろ姿のみ映っている画像からターゲットの検知、追尾が可能となる。さらに複数拠点に設置されたカメラ間をまたいで同一人物をリアルタイムに追尾することで、カメラ監視の範囲を拡げることができる。

これらにより、映像をモニタリングする要員が不足傾向にある商業施設やオフィスビル、空港、駅などの数十台から数百台規模の大量のカメラにまたがる監視・警備業務において、従来よりも迅速かつ効率的にターゲット人物へ対処することが可能になるという。

多数のカメラを用いた監視業務では、目視による見逃しのリスクを低減し、映像モニタリングを行う要員を減らすことができるほか、広域ネットワークと分散処理技術を活かすことで、複数のビルにまたがる大規模な監視カメラソリューションを実現できるとしている。