KDDIは10月3日、米Osterhout Design Group(ODG)が開発したスマートグラス「R-9」を用いて野球観戦時に選手のコンディションなどのスタッツ情報がリアルタイムに確認できる新しい野球観戦の実証実験に成功したと発表した。
実証実験では10月2日に札幌ドームで開催された北海道日本ハムファイターズ VS 埼玉西武ライオンズ戦において、MR(Mixed-Reality)技術を活用し、30人の一般客にR-9を貸し出し、現実の野球観戦とスタッツ情報や中継映像、実況・解説音声のリアルタイム配信を重ね合わせて表示する新しい体験を実現しているという。
また、R-9のカメラから実際の球場にて抽出した特徴点から、視聴者が見ている座席位置を推定し、座席位置から見えるグラウンドに合わせ、情報を3次元に可変させて重ね合わせている。
具体的には「個別対戦成績」「中継映像」「1球ごとのコース情報、打者のホットゾーン」「試合テキスト速報」「スコアボード」「方向別打率」を表示し、実証実験における試合および、選手データはデータスタジアムが提供。
KDDIは、6月に沖縄セルラースタジアム那覇(沖縄県那覇市)において国内初となる5Gタブレットを活用した4K高精細映像のリアルタイム自由視点配信の実証実験や、同7月には仮想現実技術を用いて自宅などのスタジアム外からプロ野球観戦をVR空間で楽しむことを可能にしたVR観戦プラットフォーム「XRstadium」の提供、さらにはスポーツクライミングにおける自由視点映像生成技術の開発などに取り組んでいる。