Microsoftは米国時間2018年10月2日、機械学習プラットフォームであるAzure Machine Learningサービスにおいて、PyTorchをサポートしたことを公式ブログで発表した。PyTorchはPython用機械学習ライブラリ用として、Facebookにより2016年10月にオープンソースとしてリリースされている。

Microsoft Azure上でPyTorchを使用するには、Python SDKのインストールとAzure Machine Learningワークスペースを作成し、モデルのパフォーマンスを最適化するためのハイパーパラメータチューニング機能を利用するとよい。また、GPUドライバーとPyTorchのGPUバージョンを事前準備したDSVM(データサイエンス仮想マシン)も利用できるが、現時点ではPyTorchが安定版となるバージョン0.4.1であるため、1.0プレビュー版へのアップグレードが必要。

  • ハイパーパラメータチューニング機能による結果(公式ブログより抜粋)|

    ハイパーパラメータチューニング機能による結果(公式ブログより抜粋)

Microsoftは、Jupyterノートブック用の無償クラウドプラットフォームに当たるAzureノートブックや、AI(人工知能)用となるVisual Studio Code Tools for Artificial Intelligence、Visual Studio Code Tools for AIの併用を推奨している。

また、同社はPyTorch開発コミュニティへの貢献として、パフォーマンス向上や、音声データセット用HTK(Hidden Markov Model Toolkit)定義フォーマット、Azure BLOBストレージ用データローダーのサポートを含むPyTorchデータの読み込みと処理の改善をコミットするという。さらにPyTorch Windowsのサポートと、Microsoft Researchと連携したONNX(Open Neural Network Exchange)への準拠に対する協力体制を明らかにした。

阿久津良和(Cactus)