imecは、太陽光発電研究コンソーシアムEnergyVilleおよび国際的な太陽電池研究コンソーシアムSollianceと共同で、トップペロブスカイトセルと、独Centre for Solar Energy and Hydrogen Researchが開発したボトムCIGSセルからなる薄膜タンデム太陽電池を開発、24.6%の変換効率を達成したことを発表した。
CIGSセルの上にペロブスカイト太陽電池を積層する構成となっているタンデム太陽電池は、上部のペロブスカイトセルで可視光部分のスペクトルをとらえ、ペロブスカイトセルを通過する近赤外スペクトルを、下部のCIGSセルでとらえ、発電することで高効率を実現するというもの。
今回の24.6%という変換効率は、タンデムスタックに光結合層を追加し、透明電極を最適化することで、近赤外光に対するペロブスカイトセルの透過率を改善したほか、ペロブスカイト自体の1.72eVという広バンドギャップの実現に向けた最適化を施すことで実現したという。
imecらは、最終的に30%以上の変換効率を実現できる薄膜タンデム太陽電池の開発を目指すとする一方、今後の研究では、より大規模なモジュールへの技術のアップスケールに焦点を当てるとともに、2端子セルの開発も検討するとしている。