複雑さや乱雑さが増すと管理が難しくなる。モノが散乱した部屋や机上での書類管理、知らない人が頻繁に出入りする場所での人の管理、いずれも増大するにつれて管理することが困難になるが情報セキュリティの世界でも同じことが起こる。管理しなければならなないデータが増加する昨今、なおさらだ。マカフィーは、今年の前半に調査会社MSIに委託して実施した組織におけるセキュリティ管理におけるグローバル調査の一部概要を公式ブログで紹介している。
管理対象となる範囲や管理者の技術、導入しているツールにより大きく異なる数値だが、50%がデータ解析を手動で行う、75%が管理のために3つ以上のコンソールを使う、48%がひとつのタスクを終えるために複数ツールにログインする必要があるなどの調査から得られた数字をインフォグラフィックで纏めている。多くが簡単ではないタスクを複数の方法で忙しく対処していかなければならない状況が見える。裏付けるように最も有益な管理機能としてあげられたのは次の3つ。
(1)単一の端末からの一括管理
(2)複数の様々なデバイスを管理
(3)実行と更新の自動化
多くのセキュリティソリューションやツールがあるなか、モバイルデバイスのマネジメントMDM(Mobile device management)やソフトウェア脆弱性のパッチ更新などセキュリティには欠かせないソリューションや機能が有益な管理機能として挙がっている。 また、今後のぞむセキュリティツール間の連携としては
・ツールの統合74% 特に望んでいるのはエンドポイント、サーバー、脅威情報の統合
・反復的なタスクの自動化77%以上(それにより25%の時間短縮)
・ツール間での調整機能77%
・セキュリティ状況の一元管理が可能なダッシュボード 84%
など増加するデータやデバイスを前に自動化やシンプルな管理が何よりも求められていることがわかる。マカフィー公式ブログでは、サイバーセキュリティへの脅威に対応する形で防御、検知、修復のための技術とツールを進化させてきたため独自の技術で開発されたツールが別々で孤立する状況を作り出している状況に触れ、統合管理ツールでの自動化や単一化が可能であることを述べている。