茨城県つくば市でこのほど開催された「第30回国際情報オリンピック」で日本代表の4人全員がメダルを獲得した。同オリンピックが日本で開かれたのは初めてで、内訳は金1、銀1、銅2。
日本初開催となった第30回大会はつくば市で1日から8日まで開催され、87カ国・地域から335人が参加した。秋篠宮家の次女佳子さまが2日の開会式に出席され、英語であいさつされた。
文部科学省によると、金メダルは、北九州工業高等専門学校(福岡県)3年の井上航(いのうえ わたる)さん(17)、銀メダルは、灘高等学校(兵庫県)3年の細川寛晃(ほそかわ ひろあき)さん(17)、銅メダルは、N高等学校(沖縄県)3年の清水郁実(しみず いくみ)さん(18)と筑波大学附属駒場高等学校(東京都)2年の行方光一(なめかた こういち)さん(17)がそれぞれ獲得した。メダルを与えられるのは成績優秀者のうち、金は参加者の約12分の1、銀は約12分の2、銅は約12分の3という。
国際情報オリンピックは、数学、物理、化学、生物学、地学などの科学分野のオリンピックの1つ。参加者は8日間の会期中、実社会で直面する課題を模した問題を解くプログラムを作成。コンピュータで試して結果の正しさや効率などを競う。数理的な問題解決能力が試されるという。1989年にブルガリアで第1回大会が開催され、日本は、1994年から3年間毎年2人を派遣。その後9年間中断したが、2006年から再び毎年4人を派遣してきた。
日本では、2020年に生物学、21年に化学、22年に物理、23年に数学のそれぞれ科学オリンピックが開かれる予定だ。科学技術振興機構(JST)は17日に「国際科学オリンピック日本開催」シンポジウム「池上彰さんと考える 日本の科学と君の未来」を開催する。講演やパネルディスカッションのほか、中高生対象のワークショップなどが予定されている。
関連記事 |