三井住友海上火災保険は9月11日、スマートフォンを利用した無償の安全運転支援サービス「スマNavi」に「赤信号無視」および「一時不停止」(「危険運転シーン」)といった危険運転映像だけを自動的に抽出し保存する「危険運転映像抽出サービス」を追加搭載し、企業向けに2018年秋から提供開始すると発表した。
新サービスに用いる映像解析技術は、東京大学発のスタートアップ企業であるArithmer(アリスマー)と共同で開発。同技術はディープラーニングを利用しており、危険運転シーンの発生前後約20秒の映像を自動抽出するアルゴリズムを開発した。
実証実験などの結果、赤信号無視の検知率は約94.3%、一時不停止の検知率は約88.1%の危険運転映像抽出に成功した。急発進や急ブレーキなどに加え、動画でしか把握できない危険運転シーンを企業の管理者に提供することで、さらなる安全運転指導に利用できるという。
スマNaviのサービスの1つである「教育運転動画作成サービス」に同サービスで抽出した危険運転シーンを利用できるよう機能拡充したほか、危険運転シーンの回数が多い社員を集計し表示する「危険運転多発従業員の抽出サービス」の新設により、企業の事故防止取組に利用を可能としている。
教育運転動画作成サービスでは、自社の従業員の危険運転シーンを含む教育動画を作成し、臨場感の高い安全運転教育が可能とのこと。
危険運転多発従業員の抽出サービスは、従業員ごとの危険運転シーンを集計し、危険運転の回数が多い順に表示する機能。危険運転傾向の高い従業員を選別し、重点的な教育などが可能としている。
同サービスの利用開始は11月ごろを予定しており、対象者はスマNaviに申込んでいる法人フリート契約者だが、同社の契約者以外も利用を可能としている。利用料は無料。