ZMPと日の丸交通は8月27日、自動運転タクシーによる公道営業実証実験を開始した。9月8日までの予定で、東京都千代田区の大手町から同港区の六本木までの区間を営業走行する。
同実証実験は、ZMPが開発した自動運転車両である「RoboCar MiniVan」1台を使用し、タクシー事業者として日の丸交通が自動運転タクシーを走行させる。
ルートは、大手町フィナンシャルシティグランキューブと六本木ヒルズを結ぶ約5.3kmであり、需要の多い都心部路線でのドライバー不足の解消などの利用策や、ICT技術を利用した配車サービスを検証する。期間中、9月2日を除く9時から17時までの間に1日4往復を予定し、料金は片道1500円(税別)。
両社は、2020年の自動運転タクシーの実用化を目指して2017年6月に協業を開始。熟練タクシードライバーの走行データの収集や運転ノウハウのヒアリングなどを通して自動運転アルゴリズムを改良し、交通の流れに沿った自然な走行の実現や、乗り心地の向上へと繋がったという。
日の丸交通のドライバーは、自動運転車両の操作を座学とテストコースで習得、安全な走行をサポートする。
一方、ZMPは自動運転タクシー用の配車システムを開発。利用客が自動運転タクシーを予約し、乗車するためのスマートフォンアプリ、ルート確認、降車時の決済操作などを行う車内タブレットアプリ、遠隔地で走行を監視するシステムを構築し、スムーズなタクシーサービスの運営をサポートする。
なお、同実験は自動運転技術の実用化を加速するために東京都が2018年度から開始した支援事業「自動運転技術を活用したビジネスモデル構築に関するプロジェクト」に選定され、国と都が設置した「東京自動走行ワンストップセンター」の支援を受けて実施する。